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着水したら命を救う着衣泳(服を着たまま浮く、泳ぐ)

溺死者の7・8割は着衣のまま

 水に溺れて死ぬ人は年間役1000人いますが、そのうち服を着たままで、海や川、湖で溺死した人の割合は7・8割を占めています。このうち、着衣泳を体験し身につけていれば、過半数の人が救出される可能性があると言われています。

着衣泳とはいうけれど…

 着衣泳は、服を着た状態で水に浮いたり移動したりすることをいいます。誤って服を着たまま落水した時は、まず浮いて呼吸を確保し、救助を待ちます、着衣泳の基本は『泳ぐ』ことではなく、『浮く』ことです。全身の力を抜いて仰向けに浮きます。川等で流れのある時は、必ず流れの方向(下流)へ足を向けて浮きます。近くに救助者がいない時は、ゆっくり手足を動かして近くの浅瀬や岸へ移動します。
※直立の姿勢では衣服の間の空気が一気に抜けて身体が重くなります。

着衣泳の体験の大切さ

 最近は着衣泳の大切さが理解され『着衣泳』を授業に取り入れる学校が多くなったり、地域で講習会が開かれるようになりました。事前に『着衣泳』を体験しておくことが、いざという時に役立つので、個人でも家族でも安全な場所で一度体験してみてください。

おぼれた人を助ける

 救助の方法は現場の状況、事故の規模等によって異なります。またいくつかの方法を組み合わせて効果を上げることもできます。基本は泳がないで救助することを第一に考え、一刻も早く適切な方法を判断し実施することです。より多くの人に知らせ協力を得ることです。

泳がないで救助する方法

  • 身近なものを使って救助する
     タオルを結んでコブを作って差し出す。
     服を手に持って差し出す。
     棒や竹棒を差し出す。
  • 陸から手や足を出して救助する
     陸上の何かにつかまりながら手や足を差し出して救助する。
  • 器具を使って救助する
     浮き輪やチューブ、ゴムボートやビート板などを投げたり、差し出してつかませる
  • 何人かが手をつなぎあって水中に並び救助する。

泳いで救助する方法

 泳いで救助する方法は、かなりの泳力が必要となり他の救助の方法がない場合は泳力がある救助者がいる場合のみ、最後の手段として用いることになります。しかし救助には泳力だけではなく、かなりの体力が必要となります。